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[書評/感想]『メタバース さよならアトムの時代』

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サト

こんにちは! インドネシアで日本語学校を運営しているサトです。

「メタバース」ということば、最近よく耳にしますよね。

わたしも初めは「何のこっちゃ」と思っていましたが、どうも無視できない存在になりそうだと思っています。

日本語教師としての立場でも、それは同じ。

なので、本などで日々勉強しております。

この記事では、『メタバース さよならアトムの時代』という本を読んで、わたしが得た学びなどをシェアします。

『メタバース さよならアトムの時代』の著者について

ではまず、本書の著者である加藤かとう直人なおと氏をご紹介しましょう。

加藤氏は、クラスター株式会社を立ち上げて、同社のCEOを務めていらっしゃいます。

「クラスター」社は、VRプラットフォームである「cluster」を運営している会社です。

「cluster」のイメージは、次の動画のとおりです。

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この動画は、「ワールド」という「場所」の作り方に関するものですが、「cluster」のイメージは掴んでいただけるかと思います。

とにかく、実際にメタバースでビジネスをされている方が書いたのが本書、というわけですね。

本書で得た学び(3点)

わたしが本書を読んで学んだのは、次の3点です。

順に見ていきましょう。

メタバース導入に後ろ向きな人を説得するヒント

まず、メタバース導入に後ろ向きな人を説得するヒントが得られました。

ご自身はメタバースを授業に導入することに前向きでも、周りの理解が得られないかも知れません。

その原因が「メタバースは、うさんくさい」というものであれば、本書の次の部分が役立ちそうです(太字はサトによる)。

生活の場として使われる主要な空間プラットフォームと、投機の対象としてのNFTファーストな空間プラットフォーム。 メタバースの実現をめざしてこれから発展していくため将来的にどうなるかはわからないが、これらを一緒くたにして「同じようなもの」として認識してしまうと、実態と大きくかけ離れた理解になってしまうので気をつけたい。

加藤 直人 著『メタバース さよならアトムの時代』(2022年 集英社)より引用しました。

陶器の対象としてのメタバースもあるのは確かで、それだけを見て「うさんくさい」という印象を抱いている可能性はあります。

でも、そうではないものもあるわけですね。

サト

このポイントを伝え、clusterなどの画面を実際に見てもらうと、理解が得やすくなるかも知れません。

メタバースが教育に与える影響

それから、メタバースが教育に与える影響も学べました。

加藤氏は、次のように述べています。

メタバースは教育のあり方も変える。 バーチャル空間に学校ができれば、生まれた土地に縛られず教育を受けられる、というのは初歩的な話だ。(中略)真に革新的なのは、体験をともなった教育を受けられるようになることにある。

加藤 直人 著『メタバース さよならアトムの時代』(2022年 集英社)より引用しました。

日本語教育で言えば、日本に来なくてもメタバース内の駅で待ち合わせをしたり、店で買い物をしたりという体験ができるわけです。

場面と結びつけた日本語の「練習」が、もはや「練習」ではなく「体験」になれば、日本語を身に付けやすくなりそうですね。

なお、加藤氏は次のようにも述べています。

ビジネスの観点から語るならば、消費活動において、現実とデジタルの主従関係が逆転する現象こそがメタバースだ。生活の比重をデジタルに移すことを目標としてビジネスをしている限り、どの業界もメタバースと無関係でいられない。

加藤 直人 著『メタバース さよならアトムの時代』(2022年 集英社)より引用しました。

日本語教育もデジタル化を進めていく以上、メタバースと無縁ではいられないでしょう。

サト

あとは「いつから」というタイミングの問題だけかと思います。

メタバースが日本の現状を打破するきっかけになる理由

最後に、メタバースが日本の現状を打破するきっかけになる理由も学べました。

「現状」というのは、次のとおりです。

僕が育った平成の 30 年間は、日本にとっては間違いなく暗黒時代だった。GDPは横ばい、名目賃金上昇率はなんとマイナスだ。Made in Japanの栄光は見る影もなく、グローバルでは、IT産業における日本企業の存在感はないに等しいというのが現実だ。

加藤 直人 著『メタバース さよならアトムの時代』(2022年 集英社)より引用しました。

わたしも、このままの状況が続けば、日本語教師としての仕事は減っていくだろうなと思います。

経済的な理由ではなく、純粋に日本語を学びたいという人はいなくならないでしょうけど。

それはともかく、メタバースがこの「現状」を打破できる理由として、加藤氏は次の3つのポイントを挙げています。

3つのポイント
  1. ゲーム産業のスキルセットを転用できる
  2. IPの強さ
  3. 魂が遍在する日本特有のカルチャ

詳しくは、本書に譲ります。

ちなみに、1点目と2点目については『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』という本でも「日本経済復活のカギ」として取り上げられています。

違う人が同じことを言っていると、説得力が増しますね。

サト

日本が存在感を取り戻して、日本語教師としての仕事も増えるといいな……と思っております。

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目次

まとめ

この記事では、『メタバース さよならアトムの時代』という本を読んで、わたしが得た学びなどをシェアしました。

わたしが学んだのは、次の3点でしたね。

ご自身が読むことで、また違った学びが得られるはずです。

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