こんにちは! インドネシアで日本語学校を運営しているサトです。
「メタバース」ってよく聞くけど、実際に教育にどう活用できるの?
……と思われているかもしれませんね。
わたしも日々、勉強中です。
本から学ぶことが多いのですが、教育への活用例が紹介されているものを見つけました。
この記事では、『メタバース未来戦略 現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤 』でわたしが得た学びなどをシェアします。
『メタバース未来戦略』の著者について
まずは、本書の著者をご紹介しましょう。
次のお二方です。
- 久保田瞬氏
- 石村尚也氏
プロフィールは、それぞれ次のとおりです。
久保田氏
久保田氏は、株式会社Moguraの代表取締役でいらっしゃいます。
「株式会社Mogura」とは……??
……と思われているかもしれませんね。
この会社は、「Mogura VR」というサイト(VR/AR/VTuber専門)を運営しています。
そして、久保田氏はこのサイトの編集長です。
「Mogura VR」はメタバースやVRについて検索したことがあれば、見たことがあるかもしれませんね。
わたしも何度も見かけたサイトでしたが、本書の著者が「Mogura VR」の編集長とは全く知らず。
著者の素性を知って、本書に対する期待が膨らみました!
石村氏
そして、石村氏は、次の肩書をお持ちです。
- DBJキャピタル株式会社 シニア・インベストメント・マネージャー
- 日本政策投資銀行経営企画部デジタル戦略室調査役
肩書だけを見ても、正直、なぜこの本を書かれたのか、ピンとこないかもしれませんね。
でも、プロフィールの次の部分を読めば納得できるでしょう(太字はサトによる)。
個人や組織のモチベーション向上に関心があり、特にゲームで用いられている手法を教育や組織、ビジネスに応用する道を模索している
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
ゲームはメタバースの「走り」みたいなところがありますからね。
では、わたしは本書でどんな学びを得たのでしょうか。
本書で学んだこと(4点)
わたしが本書で学んだことは、主に次の4点です。
1点ずつ、見ていきましょう。
メタバースの未来予想
まず、本書ではメタバースの未来予想がわかります。
現在をメタバースの黎明期と位置づけて、次のような予想をしているんですよ。
- フェーズ0 シーズ期(2000年代〜2010年代)
- フェーズ1 黎明期(現在〜2025年ごろ)
- フェーズ2 普及期(2025年〜2030年ごろ)
- フェーズ3 定着器(2030年以降)
わたしが驚いたのは、「普及期」が2025年から始まっていることです。
この記事を書いている時点で、あと3年後ですから!!
さらに、ソウル市(韓国)の取り組みとして紹介されている次の事例には衝撃を受けました。
23 年には、バーチャル公共サービスセンターとして「メタバース120センター(仮称)」を開設予定。公務員がアバターで対応し、これまでソウル市庁の公務員センターでしか受けられなかったサービスを遠隔から利用できるようになる。
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
「アバター公務員」など、この内容自体が斬新ですが、やはり「2023年に開設予定」というのに度肝を抜かれました。
ほんと、遠い未来の話ではないんですね。
メタバースビジネスに不可欠な3要素
次に得た学びは、「メタバースビジネスに不可欠な3要素」です。
本書によると、次のとおりでした。
- 見た目
- マネタイズ
- 運営
詳しくは本書に譲りますが、どれもメタバースを立ち上げてビジネスを行う前提での要素です。
わたしはメタバース自体を作ろうとはまだ考えていません。
メタバースを活用するとしたら、まずは教室のプラットフォームを利用することになると思います。
他のメタバースに乗っかる形ですね。
とはいえ、この3要素をもとに、どのプラットフォームを選ぶかを考えると失敗が少なくなるはず。
あと、「運営」にイベントの開催が含まれているのですが、これはメタバースを間借りしていても実施できそうです!
教育を含む各分野での活用例
3つ目の学びは、各分野でのメタバースの活用例です。
教育分野では、N高校・S高校の取り組みを興味深く読ませていただきました。次のとおりです。
普通科を受ける生徒は約4000人で、履修可能な授業のうち約半数がVRに対応しているという。 VR授業プログラムでは、学校から対象学生に配布された「MetaQuest2(メタクエスト2)」を利用して、バーチャル対応の学習アプリ「N予備校」で授業を受講できる。
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
進んでいるところは、VRゴーグルを学生に配布するするところまでやってるんですね!
でも、わたしがいちばん可能性を感じたのは、外食大手「松屋」の取り組みです。
松屋の取り組み(研修にVR導入)
松屋の取り組みがどんなものかというと、次のとおり、研修にVRを導入しているんです。
松屋を展開する松屋ホールディングスなどで店員の接客トレーニングにVRが使われ始めている。(中略)装着したVRヘッドセットとコントローラーで声の大きさや身ぶりをセンシングすることで、合格か不合格かも判定できる教育ツールとなっている。また、多言語対応しており、海外から日本に来た外国人スタッフ向けにも有用なようだ。
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
「多言語対応したVRの教育ツール」がすでに使われているんですね。
これ、環境さえ整えば、来日前の研修にも使えそうですよね!
来日後の研修をゼロにはできないにしても、かなり短縮できるのではないでしょうか。
また、次のとおり、松屋の中でも接客→調理と活用の幅が広がっているそうです。
松屋は2019年から接客のVRトレーニングを実施しているが、 20 年には調理のVRトレーニングも導入しており、「教育時間の短縮や店長の労働時間削減、コストカットなどの成果を上げた」とコメントしている。
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
これが他分野にも広がれば、例えば特定技能ビザの要件に、「VRでの研修での合格」というのが加わる日も来るかもしれません。
メタバースの始め方
最後に、メタバースの始め方も学べました。
筆者がメタバースに関心のあるという多くのビジネスパーソンと話してきて圧倒的に感じるのは、以下で紹介するステップ1と2を正しく経ていない人が非常に多いということだ。
久保田瞬・石村尚也著『メタバース未来戦略』(2022年 日経BP)より引用しました。
久保田氏によると、必要なステップは次のとおりです。
- まずは知ろう=体験してみよう
- どういうアプローチが望ましいのか考えよう
- メタバースでビジネスがどう変わるのか試そう
そして、ステップ1については次の6つがポイントとして紹介されています。
- 過程も体験する
- いろいろなメタバースに参加してみる
- イベントに参加する
- VRヘッドセットで体験する/スマホで体験する
- アバターを作ってみる
- ワールドを作ってみる
詳しくは本書に譲りますが、わたしはまだイベントに参加したことも、ワールドを作ったこともありません。
他は、やってみたことがあるのですが。
ひとまずこれをちゃんと試してから、次のステップ2に進もうと思います。
イベントへの参加は、最近入学した「アカデミア」というメタバーススクールで試せそうです!
まとめ
この記事では、『メタバース未来戦略 現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤』でわたしが得た学びなどをシェアしました。
学びは、次の4点でしたね。
ご自身でお読みいただくと、また違った学びが得られるはずです。
ぜひ手に取って読んでみてくださいね!
オススメのメタバース本3選
なお、メタバース本はいろいろあってどれを読めばいいか迷っているかもしれませんね。
そこで、わたしが今まで読んだ10点以上のメタバース本の中から、3点をピックアップしました。
どれも無料で読めますし、内容も間違いないものです。
特にオススメのメタバース本(3点)を紹介する記事はこちらです。ぜひお読みください!