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[書評/感想]『メタバースとは何か』

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サト

こんにちは! インドネシアで日本語学校を運営しているサトです。

SNSを見ていると、日本語の先生方のアバターを見かけることが増えている気がします。

わたしもVRゴーグルを買ったり、本を読んだりして日々勉強中です。

この記事では、『メタバースとは何か』という本でわたしが得た学びなどをご紹介します。

インドネシアで日本語学校を運営し、授業も行っている立場で得られた学びです。

サト

無料で内容を知る方法もご紹介します!

『メタバースとは何か』の著者について

ではまず、本書の著者である岡嶋おかじま裕史ゆうじ氏をご紹介しましょう。

岡嶋氏は、中央大学国際情報学部の教授でいらっしゃいます。

かと言って本書の内容は、お堅いものではありません

ご自身を次のように表現されていますし。

私のような重度のオタクは電子掲示板やオンラインゲームで「会って」きましたが、(後略)

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。
サト

重度のオタクって……。

……とは思いましたが、実際にバーチャルな世界で人と「会って」きたということですね。

「メタバース」ということばがなかった時代からバーチャルな世界に触れてきた岡嶋氏が、メタバースに注目しているのは、ごく自然な話です。

では、そんな本書を読んで、どんな学びが得られたのでしょうか。

本書で学んだこと(4点)

本書を読んでわたしが学んだことはいろいろあります。

タイトルの「メタバースとは何か」も学びのひとつです。

中でも、次の4点が印象的でした。

順に見ていきましょう。

オンライン授業は無くならない

まず、オンライン授業は無くならないこと。

わたしは今もオンラインで授業をしていますが、いつか対面に戻るだろうなと何となく考えていました。

でも、本書の次の部分を読んでから変わりつつあります。

感染症のリスクなどは今後も社会にあり続けるだろう。また、リモートの教育に効果があることが示された今、体感的に拡大し続ける所得格差や多様な生き方に対応するための教育の処方箋として、リモート授業は有力な選択肢になっていくだろう。リモートでいいならば、仮想現実を使って授業をしたい、授業を受けたいという動きは、必ず出てくる。それはまだ実現していないだけで、約束された未来だと考えていい。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

オンライン授業は感染症対策として、またさまざまな生き方に対応するために今後も残り続けるというのは説得力があります。

よく考えると、わたしの職場でもオンライン授業にしたところ、40代以上の方の参加が増えました。

サト

対面のときは、もっと若い人に気後れして来られなかったんだそうです。

今後、アバターで授業に参加するのが一般的になれば、さらに参加のハードルが低くなるかもしれません。

オンライン授業はメタバースでするのが当たり前、という将来が来るかどうかはわかりませんが、少なくとも備えておく価値はありそうです。

メタバースでの体験がリアルな体験を上回る場合もある

次に、メタバースでの体験がリアルな体験を上回る場合もある点。

わたしはコロナが心配なので、当面は授業や食事会はオンラインだけでもいいかも、とぼんやり考えています。

一方で、対面授業やリアルな食事会の雰囲気も、捨てがたいものがあります。

サト

また、メタバースで世界のいろいろなところに行ったとしても、やはりリアルな体験にはかなわないだろうとも思っています。

でも、場合によっては、メタバースでの体験が、リアルな体験を超えることもあると分かりました。

本書には、音楽のライブについて、次のとおり書いてあるんです。

リアルのイベントスペースでは考えられないような場所やアングルで鑑賞してもいいし、走りながら、泳ぎながら聴いてもいい。その臨場感も高品質だ。泳ぎながら聴くのであれば、ちゃんと水の中で聞こえる音をシミュレートしてくれる。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

泳ぎながら聞くというのは極端な例ですが、ステージの間近で見られるとうれしいですし、何ならステージに立つこともできそうですね。

それに、わたしがコロナ以降に行った音楽のライブでは、声を出せませんでした。

サト

感染症対策のためです。

その点メタバースなら、周囲に迷惑をかけない限り、思う存分声を出せます

あとは音質の良いスピーカーと、高速のネット回線を準備しておけば、「家がライブ会場」と言って差し支えのないレベルになるかもしれません。

補足

本書ではあくまで「フォートナイト」というゲームの中の話としてライブの例を紹介しています。

ただ、『世界2.0』という本に、次のように書いてあります。

Epic GamesのCEOであるティム・スウィーニーは、『Fortnite』の仮想空間を「メタバース」と呼んでバズワード化しました。

佐藤航陽 著『世界2.0』(2022年 幻冬舎)より引用しました。

Epic Gamesは、「フォートナイト」を運営している会社です。

共通の認識はまだないのかもしれませんが、わたしも「フォートナイト」内の世界を「メタバース」として話を進めています。

メタバースで収入が得られる可能性がある

それから、メタバースで収入が得られる可能性がある点です。

これはメタバースが浸透するかどうかを決める、かなり大きな要素ではないでしょうか。

本書には、次のように書いてあります。

仮想現実内での体験が質・量ともにリアルに比肩しうるものになり、そこでリアルと同密度で人と交流できるようになり、教育を受け、リアルでの生活の糧になるほどの収入を得る手段も存在するのであれば、それは逃げたことにはならないかもしれません。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

これはただの夢物語ではありません。

交流はclusterなどで、リアルと同密度ではないにしても可能です。

サト

教育がオンラインで実施されているのは、言うまでもありません。

肝心の収入に関しても、2003年に始まった「セカンドライフ」というメタバースの先駆けのようなサービスでは、お金を稼ぐ手段もあったそうです。

「リンデンドル」というセカンドライフ内の通貨が、米ドルと連動していたんだとか!

具体的には、次のような方法で収入を得られたそうです。

(前略)家を建てたり、インテリアに凝ったりする人が多いのだが、センスのよいものを辛抱強く構築するのはなかなか骨が折れる。そのため、家やインテリアなどの売買が始まった。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

話を戻すと、セカンドライフではコンサートやパフォーマンスを行う者も現れたし、(中略)乗り物の需要も生まれた。乗り物を作る者、それを売る者、買った乗り物でレースをしたり、公共交通機関を運用して利用者を運ぶ者まで現れた。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

わたしは当初、メタバースで収入を得るなら家をデザインしたり歌ったりと、何かしらのアートを提供する必要があると考えていました。

でも、交通手段を提供することでも収入が得られたということですね。

集客さえできれば、日本語学校をメタバース上に開いて、生計を立てることも夢じゃないかもしれません。

家賃も安くなるかも

わたしが運営している日本語学校でいちばん大きい費用は、家賃です。

また、開校当初の内装費もけっこうかかりました。

メタバース上なら、こういった費用がゼロとまでは行かなくても、現実よりは安くなるかもしれません。

仕事の場をメタバースに移すのもアリ

そして、わたし自身、「メタバースで給料が稼げるならそっちでもええか」と思い始めてもいます。

完全にメタバースで生きるのではなく、仕事の場を移すぐらいならアリかなと。

サト

ただ、わたしは特にVRゴーグルをしていると目がすぐ疲れ、1回20分ぐらいが限界です……。

仕事の場を移すにしても、PCからのアクセスになりそうです。

メタバースで日本が復活する可能性がある

最後に、メタバースで日本が復活する可能性がある点です。

これは『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』という本でも指摘されていました。

同書では、「人材・知財・文化」の3つの観点から日本復活の可能性を説明しています。

一方、本書では、次のように、ゲームやアニメに絞って解説。

次の図は世界市場でのゲームシリーズ総収益ランキングである。これだけ日本が存在感を示す産業分野が今どのくらいあるだろうか。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

この「図」は、「ゲームシリーズ歴代総収益ベスト15」という表で、日本企業が出した「ポケモン」や「マリオ」など、7タイトルがランクインしています。

サト

しかも、7タイトルともトップ10に入っているんですよ!

この図のあと、次のように続きます。

ゲームやアニメの世界観をベースにする、リアルとは違うもう一つの都合のいい世界:メタバースこそ、日本が無限大の集積を持つ勝負分野である。

岡嶋裕史 著『メタバースとは何か』(2021年 光文社)より引用しました。

メタバースで日本が復活し、日本語を学習するモチベーションになってくれれば、こんなにうれしいことはありません。

無料で内容を知る方法

ここまで、『メタバースとは何か』でわたしが得た学びの一部をご紹介しました。

実際に本書を読んでみたいけど、お金を払う価値があるかどうか分からない……。

……と思っていらっしゃるかもしれませんね。

サト

ご安心ください! 無料で中身を知る方法がありますので。

それも2つもあるんですよ。

次のとおりです。

本書の内容を無料で知る方法

順に見ていきましょう。

Prime Readingの無料体験

まず、Prime Readingの無料体験です。

Prime Readingは、Amazonプライムの特典のひとつ。電子書籍読み放題サービスですね。

このサービス、30日も無料で試せるんです!

しかも、無料期間内に解約すれば、お金は一切かかりません。

スマホさえあれば読めますので、ぜひ一度お試しください。

サト

わたしも読み放題で読みました!

Audible無料体験

それから、これまたAmazonの、Audibleの無料体験という手もあります。

Audibleでは、本書を朗読したものを聴くことができます。

通勤や家事などのシーンで「ながら聴き」ができるので、時間を有効活用したいならおすすめです。

こちらもKindle Unlimitedと同じく、30日の無料期間内に解約すれば、支払はゼロです。

サト

スマホで聴けますし、ぜひお気軽にお試しください!

目次

まとめ

この記事では、『メタバースとは何か』という本でわたしが得た学びなどをご紹介しました。

シェアした学びは、次の4点でしたね。

書ききれないことが他にも山ほどありますし、ご自身が読むことで得られる学びは、わたしの学びとも違うはずです。

ぜひ、手にとってみてください。

サト

無料でも読めます(聴けます)ので!

オススメのメタバース本3選

なお、メタバース本はいろいろあってどれを読めばいいか迷っているかもしれませんね。

そこで、わたしが今まで読んだ10点以上のメタバース本の中から、3点をピックアップしました。

どれも無料で読めますし、内容も間違いないものです。

特にオススメのメタバース本(3点)を紹介する記事はこちらです。ぜひお読みください!

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